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脂肪腫は、皮膚の下に発生する良性の腫瘍です。
単発性のことが多いですが、多発性に認められることもあります。
徐々におおきくなっていきます。背中や肩に認められることが多いようです。
症状は特にありませんが、皮膚がドーム状に盛り上がり、やわらかいしこりとして触れます。
治療としては、外科的に摘出します。
皮膚を切開したのち、腫瘍を皮膜ごと、周囲の組織から剥離して、摘出します。
図のように、サイズが大きい場合は、皮ふを紡錘形に切除することがあります。その方が、術後のキズ痕がきれいになります。
サイズがそれほど大きくない場合は、腫瘍の直上を、皮ふのシワに一致するように、まっすぐ切開します。
腫瘍を摘出すると空洞ができるので、なるべく空洞が残らないように、皮ふの下を吸収糸で縫合します。
空洞が残るとそのなかに血が溜まる(血腫)ことがあります。
腫瘍のサイズが大きければ、摘出後の空洞が大きくなるので、ドレーンという細い管を、キズ跡から空洞まで通しておきます。
そうすることで、空洞にたまった血液がドレーンを伝わって、外にでてくるので血腫の予防ができます。
ドレーンは手術翌日、もしくは翌々日に抜きます。
摘出した脂肪腫は、念のために、病理検査(顕微鏡で組織を調べる)に提出します。結果が判明するのには1週間程度かかります。
© 医療法人花乃羅会 ふじもとクリニック