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「粉瘤」の場合、
「しこりがある」といって来院される方と、
「しこりが急に大きくなって、赤くはれて痛くなった」といって来院される方に、大別されます。
後者の場合が、炎症性粉瘤です。
炎症がなければ、麻酔下に摘出することができますが、
炎症性粉瘤になってしまった場合には、治療方法が変わってきます。
粉瘤が化膿すると、炎症をおこし、痛みを伴います。
見ためには、赤く腫れ上がります。
炎症をおこすと、袋が弱くなるので、破れやすくなります。
皮膚が一部破れて、膿がでてくることもあります。
炎症がひどいと、手術で袋ごと摘出するのが難しくなります。
仮に摘出できそうな場合でも、はれていない時とくらべると、キズが大きくなります。
袋の周りの炎症を含めて、大きく摘出する必要があるからです。
多くの場合は、炎症を抑えるための応急的処置になります。
局所麻酔をして、皮膚を少し切開し、なかに溜まっている膿をだします。
そうすることで内部の圧が減り、
周囲の炎症も徐々に落ちついて、症状は改善します。
しかし、袋を取り除いたわけでないので、
根治のためには、炎症が落ち着いたあとに、改めて摘出術をする必要があります。
炎症をおこした後は、周囲の癒着がおこるので、はがしにくいことがあります。
しこりに気づいた場合には、炎症を起こす前に早めに医療機関を受診することをおすすめします。
(当院では、可能な限り、当日手術対応しております。)
© 医療法人花乃羅会 ふじもとクリニック