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5cmをこえるような大きい粉瘤の手術の場合は、小さい粉瘤の手術の場合より、色々考える必要があります
頑張って局所麻酔でするのか、日帰り全身麻酔なのか、念の為入院したほうがいいのか、など
当院では、手術室、麻酔器を常備していますので、局所麻酔以外での手術も対応が可能です
1.麻酔の問題
その日に、その患者さんに使える局所麻酔の量には、限界があります
いくらでも局所麻酔が使えるわけではないので、あまりにも大きい粉瘤では、局所麻酔下での手術ができません
その場合、粉瘤ができている場所にもよりますが、全身麻酔や硬膜外麻酔、もしくは両者の併用などが必要になりえます。
局所麻酔の手術では、手術終了後、あまり時間をおかず帰宅可能です
(きず口から出血がないことの確認のために、術後の安静(15分から30分程度)が必要になることもあります)
しかし、全身麻酔や硬膜外麻酔を使用した場合は、麻酔の効果がきれて、さらに、帰宅しても大丈夫な状態であるという確認がとれてからの帰宅になるので、病院滞在時間は、少なくとも半日以上必要です
2.術前検査
全身麻酔や硬膜外麻酔を使用する場合は、手術前に検査が必要です
血液検査、心電図、胸部や腹部のレントゲン、呼吸機能検査が必須です
検査結果を確認し、問題ないことを確認してからの手術となります
内服薬がある場合は、その内容によって、麻酔方法の検討が必要になることがあります
3.手術
サイズが大きい粉瘤は、多くの場合、くり抜き法では難しく、切開法で摘出します
以前は、カプセルの外がわで剥離し、なるべくそのままの形で摘出していましたが、
最近は、なるべく傷を小さくするため、途中でカプセルをあえて破り、内容物をだしながら摘出しています
いわば、切開法とくり抜き法のハイブリッドのような方法です
そのほうが傷が小さくなり、また結果的に手術時間の短縮につながっています
© 医療法人花乃羅会 ふじもとクリニック